いにしえのエンタメ

~神社~

COLUMN

2021.0708

国内で遠出をする用事があるとき、余裕があれば近くの神社を訪ねます。「神社はお正月にしか行かない」という人も少なくないようですが、知らない土地の神社に足を踏み入れるのは、ユニークかつ、スペシャルな体験。

神社は、いにしえよりのエンタメ! 自然あり、歴史あり、霊験ありの体感型ミュージアムだと、わたしは思っています。

旅先でGoogle MAPを片手に神社を探すとき、ご朱印をいただける神社かどうかは目安のひとつ。なぜなら、御朱印がある=宮司さんが管理をしていると分かるからです(御朱印は集めていなければスルーでも)。朽ちかけたような危うい神社も、たまーにありますから。

日本の神話である「古事記」や「日本書記」に登場する八百万の神様たちが語り継がれる神社は、古代と現代をつなぐタイムトンネルともいえるかもしれません。祀られている神様の名前を見ると、意外と地元の神社と同じだったりして、親近感がわきます。

神社の鳥居をくぐるときには一礼し、参道のわきを歩きます(真ん中は神様の通る道なんだそう)。靴は歩きやすく、よごれてもよいものを。わたしは、参道の砂砂利で黒いブーツのつま先を真っ白にした経験があります……。

大木の立ち並ぶ参道は空気が澄みきって心地よく、急な階段は運動不足の解消にもバッチリ。鳥居のそばや道中にある由緒書きは、その土地の歴史を物語っていて、旅好きや大河ドラマファンは要チェックです。

手水舎で手と口を清め、橋を渡ってさらに鳥居をくぐり、鈴を鳴らしてお詣りします。

参拝のお作法は諸説あり、わたしはまず、心の中で住所と名前をお伝えします(まずは名乗らないとね!)。それから、これから叶えたいことや道中の安全、これまでの感謝などをフリースタイルで念じます。祈願というより、宣言(アファメーション)に近いかも。

周りに言いづらいことも、黙って聞いてくれるのが神様のよいところです。

神社とは日常をリセットし、それぞれの内に眠る神聖さのようなものを思い出す場所だと思います。

神様の前では取り繕わなくていいし、自然とお行儀もよくなり、心身のお清めにもなって、さらに楽しみ方は無限大。

お詣りのあとは、ローカルグルメや甘味をいただいて、その土地がどんどん好きになるのでした。

 

ek 旅が好き。のんびりも好き。日々のくらしをよりよく、すこやかに愉しむヒントをお届けできればうれしいです。

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