世界史のセカイへ
〜トルコ〜
2021.0614
トルコを訪れたのは2015年。きっかけをくれたのは、母方の叔母でした。海外旅行が好きな叔母は、飛行機のトランジットで立ち寄ったトルコの食文化に魅了され、トルコ語(日常会話)を習得しているという謎スペックの持ち主。そんな叔母と母がトルコの旅を計画し、オマケでわたしもついて行くことに。
「どこに行きたい?」と叔母に訊ねられて、わたしがページを開いたのはGoogle検索やガイドブック……ではなく、高校時代の教科書でした。「ビジュアル世界史」という横長の分厚いピクチャーブック。眺めるだけでも楽しいので、卒業後も断捨離せずに取っておいたんです。
さっそく、オスマン=トルコ帝国のページを開き、ピンときた画を撮り、叔母に送ると「ああ、ここね」と通じたようで、旅程を組んでくれました。
旅のメインはイスタンブール、宗教都市コンヤ、奇石が連なるカッパドキアの3都市。
日本を発っておよそ13時間。早朝に到着し、時差ボケでクラクラしながら、イスタンブール旧市街で食べた香ばしいシュミット(ごまパン)。渋みのある搾りたてのざくろジュース。バザールに並ぶとりどりの布や絨毯、ランプ、お菓子、ドライフルーツ。チャイをすするヒゲのおっさんたち。モスクのスピーカーから響くアザーン(礼拝の呼びかけ)の放送。あぁ~異国。
トルコ語を話す叔母は、おっさんたちにたいそうモテておりました(ちなみに4児の母です)。
コンヤでは、わたしがリクエストしたセマー(旋回舞踊)のショーを観ました。高校時代に「なんだそりゃ?」とつっこみを入れた、コーヒーを飲んでぐるぐる回る教団の踊りを、大人になったわたしがリアルで観ているという不思議さよ。
ローカルの方が通うハマム(公衆浴場)にも挑戦しました。すごいじろじろ見られたけれど、入浴のお作法を教えてくださって、うれしかったです。
カッパドキアでは、ヘンなお兄さんにつきまとわれた思い出が……。ロマンス詐欺でもしようとしていたのかな? Facebookを交換したら、メッセージがしつこかったです(笑)。
まだまだ語り尽くせない、てんこもりの思い出たち。わたしもすっかり、トルコのトリコ。高校時代に教科書を開いたときから、旅は始まっていたのかもしれません。
好き、キニナル、楽しい、美しい、ドキドキする……。そんなきもちが、旅へとつづく羅針盤なのだと実感しています。
ek 旅が好き。のんびりも好き。日々のくらしをよりよく、すこやかに愉しむヒントをお届けできればうれしいです。